Grief & Mourning

嘆きを理解すること

 
 

嘆きを理解すること

悲しみの中にいる人にとって、愛する人が悲しみに中にある人にとって、「嘆き」を理解することは、心に平静さをとりもどしてくれたり、痛みや苦しみを緩和できる最初のきっかけとなります。

グリーフとは

グリーフ(嘆き)は、喪失に対するわたしたちの心の反応を意味します。それは魂の状態であって、特定の感情ではありません。

グリーフにおける喪失は、一般的には、死別を意味しますが、大切な人との別れであるかもしれないし、物や場所であったりもします。離婚や引っ越し、転職などによる今まで当たり前であった生活がなくなってしまったことによっても、私たちは大きな喪失を経験します。

グリーフは、その言葉の中にたくさんの異なった感情を含んでいます。私たちに属していた何かから切り離されてしまった、その失いに対するありとあらゆる思考や、感情すべてです。悲しみ絶望だけでなく。怒りや罪悪感、不安、鬱など、そのどれもがリーフの一部であり、またそのどれもがグリーフそのものではありません。私は、グリーフとは、喪失をきっかけにして、そのような様々な感情を生み出している、魂の状態であると思います。

Mouning ~嘆きを表現すること

アラン・ウォルフェルトはGrief と Mourining の違いを理解することが大切であると述べています。Griefは魂の状態であって、Mourningはそれを自分の意思で表現してゆく、行いです。それは、親しい人に自分の心を打ち明けて聞いてもらうことであったり、日記を綴ってゆくこと、感情を絵や詩にしてみることなどの他に、例えば憤りを安全な形で発散させる身体を使ったアクションや、グリーフカウンセリングやサポートグループに参加してみることなどがあります。いずれも、自分の中に渦巻いている感情や思いを自分から勇気を持って外に開放してゆく行いです。状況によっては、その最初の一歩を踏み出すことは、とて澪辛く過酷なことかもしれません。それでも、あえて解放をして初めて、私たちは癒しと成長の過程に移行できるのです。ひとりで心の中だけで抱えていると、いつか破綻してしまうことを忘れないでください。信じてください、この世界にはあなたの辛さを聴き、理解し、ひと時を共に過ごしたいと願う人がいることを。たとえ今そんな人が見つからなくても、人に語り説明することができなくても、まずは何かの形でグリーフを外に表現する時間を自分の生活の中に作ってみてください。あなたの綴ったもの、描いたもの、または身体の程よい弛緩と疲れが、あなたを、心の穏やかさと豊かなスピリチュアリティへとゆっくりと導いてくれることでしょう。そして、それが、あなたにとって本当に必要な事柄や人々へと導いてくれるでしょう。